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第2回楽校をつくろう!ワークショップを開催しました


多角的な視野から「楽校」を考える

みなさん、こんにちは!葉山町教育委員会の山本です。今回のnoteでは、先日行われた第2回ワークショップについてお伝えしていきます。

8月18日に行われた第2回楽校をつくろう!ワークショップは、「学校に対する多角的な視野を獲得しみんなが求める楽校のイメージをつくる」ことを目標にしました。
これまでのワークショップでは、会場全体が楽校の実現を応援している一体感を強く感じることができましたが、一方で、反対意見や不安の声を十分集められていないという課題が残っていたため、今回は、「多角的な視野」から考えることをポイントに開催しました。

今回のワークショップは、文部科学省さんが立ち上げてくれたCO-SHA Plattformのアドバイザーの千葉工業大学倉斗綾子先生と研究室のみなさんが中心になって内容を考えてくれました。

50年後に学校ってあるの?

第1回のワークショップでは、参加者のみなさんが自由にアイデアを出しながらも1つのテーマに向かってグループワークを行いました。
今回のワークショップでは、「多角的な視野」を獲得できるように、参加者が特定の立場で物事を考える「ディベート形式」を倉斗先生から提案いただき、実施することになりました。

ディベートのテーマは「50年後に学校ってあるの?」

それぞれ賛成と反対の立場になりきって、テーマに対する考えを話し合ってもらいました。ディベートと聞くと、勝ち負けを想像しますが、今回は勝敗はつけず、考え・意見交換することを目的としました。

「50年後に学校ってあるの?」
50年後というかなり先の未来を設定した理由は次のとおりです。

①大人と子どもの境界を無くす
みんなが想像でしか話せない未来を設定することで、大人と子ども区別なく自由な視点で発言をしてもらう。

②正解を探そうとしない
「どんな学校を建てるか」という目先の話し合いではなく「どんな楽校になってほしいか」という未来志向のありたい姿を話してもらう。

このような設定のもと、大人も子どもも一緒になって自由にディベートを行いました。

いざワークショップ開始!

冒頭で「ディベート形式とはなんなのか」という説明を倉斗先生からお話いただきました。

その後、早速グループに分かれてアイスブレイク。グループの仲を深めます。

今回のディベートでは、「50年後に学校はあるの?」という大きなテーマに対して、3つの切り口から賛成派と反対派に分かれてそれぞれ討論していただきました。

①「アメ」グループ「授業は、ある/ない」

②「グミ」グループ「校舎や教室は、ある/ない」

③「チョコ」グループ「子ども達だけのための学校ではなくなる。そう思う/そう思わない」

今回はグループ名がそれぞれお菓子の名前になっています!この理由は、後ほど・・・

ディベートの様子

まずは作戦タイム!賛成派と反対派のチームに分かれて、ディベートに向けてチームの意見を20分間でまとめます。

各テーブルでは、研究室の大学生がテーブルファシリテーターを勤め、参加者の意見を引き出していきます。
ファシリテーターのみなさんは、第1回のワークショップで与えられた学校教育や学校生活、地域連携などの「要素」に関連した「切り口カード」を持っており、これを場に出しながら参加者の議論を促進していました。

今回のワークショップでは当事者である小中学生にも参加していただきました。
小学生にとってディベートは少し難しいかなと心配していましたが、小学生には「無敵カード」というどんな意見もみんなが全部肯定してくれるというカードが配られており、小学生のみんなも安心して発言が出来ていました!

「切り口カード」も「無敵カード」も千葉工業大学の皆さんが考えてくれたアイデアで、素晴らしい工夫ですよね。

そしていよいよ賛成派と反対派に分かれてディベート開始!

それぞれの立場に立って皆さんが活発に討論をしていました。勝敗がなかったこともあり、どのグループも楽しそうに話し合っていました。

ワールドカフェでのやりとり

ディベートがひと段落したあとはワールドカフェ。
ワールドカフェという単語、あまりなじみのない言葉なので調べてみると、「カフェのような雰囲気の中で少人数に分かれたテーブルで自由な対話を行うこと。また、メンバーを適宜シャッフルする」というものでした。

今回は、新しい視点を獲得するという目的のために、各グループのテーブルにファシリテーターを残して、参加者が他のグループのところに移動して交流するという形で行いました。

他グループの意見を聞く事で、自分のグループで話した内容との共通点や違いなど真剣にディベートしたからこその気づきがあり、さらに多角的な視点を獲得していきました。

また、それぞれのテーブルにはグループの名前に沿ったお菓子が!
疲れた頭に糖分を補給するだけでなく、お菓子と内容を紐づけて覚えやすくなる効果を狙ってのことだそうです。

ビジョンカードの作成

「50年後の楽校ってどんなだろう?」
最後に、ディベートやワールドカフェで得た多角的な視点を踏まえて、それぞれの考えを、ビジョンカードに書いていただき、発表しました。

自分以外の様々な意見や視点に触れたからこそ生まれたこのアイデアたちは次回以降のワークショップの土台になります。

次回のワークショップについて

 今回のワークショップを通して様々なアイデアやイメージを多角的な視点を踏まえて得ることができました。次回はその解像度をさらにあげていけるようなワークショップを予定しています。引き続き倉斗先生と研究室のみなさんに協力いただきながら準備をしております。
 現在検討している学校整備基本構想・基本計画にも、今回のワークショップの内容を反映していきます。

 様々な視点や多様な想いをもとに、よりよい楽校をつくれるようこれからも取り組んでまいります。次回のnoteもぜひお楽しみに!

 6月に実施した第1回ワークショップの様子はこちらをご覧ください。